株式会社内山精工様5S活動内容報告

株式会社内山精工代表取締役 内山 様

2012年にスタートしました第1回「5S総選挙!」で見事銀賞を受賞されました
富山県の(株)内山精工様へ表彰の為、訪問させて頂きました!

内山社長はじめ、全社で長年積み重ねてこられたアイデアが詰まった現場を見学させて頂きました。

創業82年となる(株)内山精工様では、長年に渡り、5S活動、改善活動を継続してこられました。
5Sのレベルをより進化させたのは2006年に行った『5S診断表』の見直しと仕組みの変更でした。以前の診断表では次の改善へとうまく繋がっておらず、診断自体をより意義のあるものにしようと内山社長が先陣を切って、どのようにすれば活性化されるか?社員の皆さんと一緒に考えました。各部署の5Sレベルを明確にする!妥協しない!徹底的にやる!そして正常か異常かが見てわかるように『目で見る管理』『見える化』をテーマに取り組んできました。また、『ルールを決めても守るのは人であり、維持継続するには躾が重要』との思いから、診断表の最初に
◆挨拶は元気よく行う
◆ラジオ体操を毎日行う
など、躾の項目を持ってきました。
また、今では定着化しつつある改善活動(5S活動も含む)に於いてもマンネリ化を防ぐ為に、他社との定期的な5S交流会や改善提案制度の制定など現在もなお、工夫を凝らして活動されてらっしゃいます。

基準を明確にする

5S診断に於いて、基準をしっかり定め、見える化することで、全員が共通認識を持って取り組んでおられます。

診断表には全52項目あり、全ての項目に於いて評価3以上にならないとレベル3(合格ライン)にならないという厳しい基準を設けて取り組んで来られました。

「レベル4」を獲得、維持されたチームは上記写真のように「銀」「金」の星が付与され、表彰されます。

全社活動板には部署毎の5Sレベルがわかるように☆マークをが表示されています。レベルが誰にでも見えることで励みになったり、刺激にもなっています。

「5Sの定義」をしっかり全員で認識する為に、掲示し、「見える化」を推進!これにより、目的や意義を全員の共通認識の元、継続的に主軸がブレることなく実施されています。

全てを定位置化!作業効率UPの為の小さなアイデアの積み重ね

作業を開始するにあたって、毎回工具や必要な書類等を探していては、作業効率が下がる一方。内山精工様では、全てが定位置化、使用中の物にも表示を付けて誰が見ても分かる仕組みを定着させてこられました。

書類も全て見える化、引出を止めて、トレーにすることで中身がすぐ判りすぐに取り出せます。

文房具も必要最低限の物を定位置化、また傾斜を付けることで余計な物を置けない工夫まで!

徹底した「見える化」・「定位置化」を実施!

内山精工様では、従来の物が使いにくい、効率が悪い・・・と感じる物に関しては、皆さんのアイデアで自社で制作してみよう!のチャレンジ精神が飛び交っています。なるべく自社にある素材を応用する等、豊富な皆さんのアイデアから制作された各備品の完成度はとてつもなく高すぎて驚きです!

多品種小ロット生産の中、従来の物は汎用性や使い勝手が悪かった。そこで!自社で計測器を制作!

検査システムでは測定結果を音声入力!手書きが不要になり検査時間が大幅に短縮!且つ、ペーパーレスも実現!検査データはサーバーに保管され検索も楽に出来ます。

切粉の裁断機も自社で制作!運搬回数が減り、処理する方の負担を軽減!軽減した分は他の仕事に手が回るので生産性も向上。また切粉に付いた切削液を回収し再利用するなど省エネ対策も実施。

原液の希釈後の濃度を一定化にする為に自社で装置を制作。このアイデアは他の製造チームにも大きな影響を与え、他のチームでも活用されてらっしゃいます。

働き甲斐のある職場作りの為に

内山精工様では左写真のスローガンを元に、全社員の皆さんが「効率的かつ安全で働きやすい職場作りの為に」工夫を凝らし、改善を繰り返し、一つずつ積み重ねてこられました。工場内は、社員の皆さんのアイデアが詰まっており、その小さなアイデアが全社への効率UPに繋がっています。内山社長はスローガンにある「会社の内は、宝の山だ」の宝とは、『社員一人一人の成長であり、ムダの排除です。これらを実現しようとする努力が全て宝に変わる』とおっしゃいます。社員の皆さんから出た意見やアイデアに関しては「とにかくまずやってみる」を大事にし、より良いアイデアが活性化されるような環境を大切にされておられます。

改善提案は月間40件程提出され、実施率は70%~80%を維持されています。「躾」に重点を置き、明るい挨拶から始まり、社員の皆さんのアイデアの創出、実施、検証を繰り返し積み重ねてこられた内山精工様には、社員の皆さんの笑顔と、更なる安全で快適な職場作りを目指す皆さんの熱意の「宝」の山であると社内の細部から伝わってきました。