「Seed-oriented」から「Need-oriented」のモノづくりへ

SP (セールスプロモーション) の流れを理解することは、モノの売り方だけでなく、「売れるモノづくり」の仕組みを構築することであると前述しました。

いわゆる 「Seed-oriented」 から「Need-oriented」 へ のモノづくりの発想の転換 になるわけですが、この要点を 「ターゲット ⇒ ニーズ ⇒ 期待」 の流れから再度解き明かしていきたいと考えます。

まず、 ターゲットを明確に してください。

例えばここで、 「電動アシスト付自転車」 というものを商品として考えるとします。

最近街で見かける電動式の動力の付いた自転車のことですが、これの ターゲット を考えてみます。

その時の法則は以下の通りでした。

「電動アシスト付自転車を購入するのは、○○○○○○である」
「○○○○○○ならば、電動アシスト付自転車を購入する」

上記の2つの文章を  同時に満たせる 「○○○○○○○」 を導き出す
ということです。

「坂道の多い地域に住んでいる人」 「常に遠方に自転車を利用して通っている人」という抽出から、電動アシスト自転車は企画されていると思います。

ただし、こうした人であれば必ず 電動アシスト自転車を購入しているのでしょうか?

答えは  「ノー」  です。

ようするに、上記の抽出だけでは 「ターゲットを明確化」 していないわけです。

電機メーカーや自転車メーカーなどが電動アシスト付自転車を開発しながらも、すべて横並びの値段競争になっているのはこうした ターゲットの明確化が明確ではない ためです。

この ターゲットを明確にする にはどうするのか。
これは後日の 「演習①」 や 「実戦編①」、「実戦編②」のところで詳しく紹介します。

ポイントとしては、「 ターゲットの状況、心理、用途、シーンなどを細かく分析して、徹底的に理解する」ということです。

こうした ターゲットを明確に していくと、 上記の例のような電動アシスト付自転車などでも、例えば 「制動の安全性」 「バッテリー充電の簡単さ」 などの機能だけでなく、バリエーションを持たせるべき自転車のタイプ などの観点他で、いろいろ開発の方向性が見えてきます。

こうした一つひとつの開発においても、「ターゲット ⇒ ニーズ ⇒ 期待」 が 明確化 できていないメーカーでは、他社の二番煎じ の改良しかできていません。

新規会員登録