システム構築プロセスの中で、最初のポイントは 、あるべき姿 と 現実の課題 を書き出して、その 問題の本質 をとらえることです。
あるべき姿(理想) | できていない点(課題点) | 問題の本質(最大課題) |
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上記を、課題点抽出シート と名づけています。
使い方は簡単です。まず、一番左の 「あるべき姿(理想)」 に、システム化によって至りたいゴール を書きます。
例えば、在庫を無くしたい、新規営業開拓を進めたい、社員の意識を高めたいなど、 何でも自由です。
「できていない点(課題点)」 のところでは、理想に対して、現状でできていない点 を列記していきます。
例えば、「顧客重点化による営業効率化」 というテーマについてのシステム を考えることにしましょう。
すなわち、重点顧客に営業のエネルギーや人材を投入していき、重点顧客からの売上をさらに倍増させていく という経営指針を システム化 しようというものです。
あるべき姿(理想) | できていない点(課題点) | 問題の本質(最大課題) |
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<テーマ> 顧客重点化による営業効率化 |
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「重点顧客化による営業効率化」 という あるべき姿(理想) に対して、たくさんの できていない点(課題点) がアウトプットされています。
こうした できていない点(課題点)を解決していくシステム をつくっていくのが今回の課題ですが、 こうも多いと大変です。
そこで、課題点を要約して、解決しなければならない 問題の本質 は何であるのか を見極めることが重要です。
この 問題の本質 のアウトプットの方法はいろいろあるのですが、ここでは一番分かりやすい方法として、できていない点(課題点)を優先順位をつける 方法で行ってみます。
そうすると、以下のような結果になりました。
あるべき姿(理想) | できていない点(課題点) | 問題の本質(最大課題) |
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<テーマ> 顧客重点化による営業効率化 |
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上記の結果では、顧客重点化による営業効率を進めるにあたって、 最大の問題 である 「顧客リサーチ」 を解決する仕組みをつくることが何より必要であると指し示しています。
ここまでは、皆さんすぐに記入できるはずです。どのようなテーマでも結構ですから、すぐに実行してみてください。
次のプロセスは、問題の本質 を解決していく システム(仕組み) を構築していくこと です。
ここでは、システム構築シートというものを紹介します。
要因分析 | 解決の方向 | システム化 |
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☆問題の本質 顧客リサーチができていない ★要因 |
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最初の項目では、問題の本質 を記入し、それが現実に引き起こされている 要因 を描き出します。
ここでは、「顧客リサーチができていない」ということが慢性化している要因を導き出せばよいわけです。
すると、以下のような分析結果となります。
要因分析 | 解決の方向 | システム化 |
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☆問題の本質 顧客リサーチができていない ★要因
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要因分析としては、上記のような結果だったとします。
意外にも、基本的なところでの 顧客情報の収集方法がわからない というものが主であったということです。
こうしたことも、こうして論理的に整理してみてはじめてその問題点にタッチするケースが多いのです。
次に、解決の方向 を描き出します。
要因分析 | 解決の方向 | システム化 |
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☆問題の本質 顧客リサーチができていない ★要因
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上記のような 解決の方向 が指し示されました。
そして最後に、システム(仕組み)化 を図っていきます。
ここでいう システム化 とは、一番最初のセクションで説明しましたとおり、『単なるコンピュータ化のことではなく、継続的に成果/結果がでる仕組みのこと』を指しています。
そのことをもとに、システムを考えていくと、例えば以下のようなものができあがりました。
要因分析 | 解決の方向 | システム化 |
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☆問題の本質 顧客リサーチができていない ★要因
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上記は、システム構築についてむしろアイデアのレベルです。
実際のシステムにあたっては、こうした仕組みをさらに検証して、また精度の高いシステムへとブラッシュアップしていく工程が続きます。
そうして具体的な設計図にまで落とし込んでいきます。(私たちの仕事は、ここから始まります)
ただ、ここで考えていただきたいのは、皆さんの会社が、こうしたアイデアさえも出し方が分からず、 仕組みをつくるという発想自体を何年も怠っている会社になっていないかどうかという点です。
あるいは、仕組みを考えてはいるものの、現場知らずの社長の空論での企画になり、社員が翻弄されている会社 もよく見かけます。
最も重要なことは、今行ってきたことは、簡単に実行できる ということです。
会議の中でも、ちょっとした打合せの中でも実施可能です。
全員でテーマを合わせて、一つの課題について、その対応策を考える具体的な方法であるとも言えます。
長々と会議を行って、方向性のない議論を続け、最後にはなんの仕組みも結論もでない会議を続けているぐらいであれば、皆さんの会社でも、この方法を採り入れてください。
チェックポイント!
システム化 ということは、難しいことでも、専門的なことでもありません。誰でも、流れに沿って考えていけばできる ことです。
長々と結論の出ない会議を続けているよりも、この システム化の技法 を採り入れて、皆さんで実行してみてください。