IT導入事例 その2

硝子製品製造

インターネットで事務処理スピードを大幅にアップ

問題点

O社は、食器などの硝子製品の製造・販売を行う企業である。伝票処理機を導入し、外部計算センターでもコンピュータ処理を行っていたが、どのルートもネットワーク接続されておらず、得意先や計算センターとのやりとりが非効率であった。

解決策

ITキーワード【ナレッジマネジメント】=ノウハウの蓄積と共有

得意先からインターネット対応を要望され、これをよい機会と考え積極的に取り組んだ。インターネットの導入により、得意先、配送センターと自社が繋がったことにより、業務コストを大幅に削減できた。
と同時に、社内の事務処理もコンピュータを活用して再構築し、その結果、事務処理のスピードもあがり、ミスも大幅に減った。

IT活用のツボ 「ナレッジマネジメント」

インターネットの普及により、あらゆる企業に場所や時間を問わないサービスが求められるようになってきました。回線の高速化・低価格化も徐々に進み、社会的な基盤として整いつつあります。 また、使いやすいソフトウェアの開発も進み、インターネットは小規模企業にとっても身近なものになってきています。

コスト評価初期投資
開発費
運営費
売上アップ度 ★★
IT難易度

繊維加工・染色整理業

ホームページを窓口に、相談から始めて商談獲得

問題点

繊維加工、染色整理業を営むC社(東京都、従業員数20人)は、安価なアジア製競合製品の台頭により、現体制の方向転換が必要になってきており、その糸口を見つけあぐねていた。

解決策

ITキーワード【ホームページ】

小ロット製品でも価格的に対抗でき、かつスピーディーに対応ができるようにする、という方針を立てた。
まず、LANを導入し、生産現場から流通段階までの情報を管理、共有化し、コスト削減に努めた。

と同時に、ホームページを開設し、単純な自社プロフィールや製品の紹介だけではなく、顧客の相談にすぐに対応し早いうちから一緒に考えることのできる場を設けた。その姿勢が功を奏し顧客満足度が向上、相談の大半がビジネスに結びついている。
現在でも、インターネットを通じた取引が、年商の5%程度を占めているが、今後、より一層の拡大を目指している。

IT活用のツボ

ホームページは、情報を発信するだけでなく、顧客からの問い合わせや受注業務にも利用でき、間接的にコスト削減に役立ちます。

C社のように、インターネットでも双方向のコミュニケーションを大事にしている企業は、さらなる発展が期待できます。

コスト評価初期投資
開発費
運営費
売上アップ度
IT難易度

玩具製造

電子メールの導入で、情報伝達のスピードアップ

問題点

S社では事業拡大により従業員数が増え、現場の状況を経営者が把握しづらくなってきた。また、全体が見渡せなくなっったため、経営者の判断を迅速に現場に伝えることに支障をきたしてきた。

解決策

ITキーワード【電子メール】

電子メールを本格的に導入し、社員全員が日常的に、コミュニケーション手段として電子メールを使うよう徹底した。
社長自ら率先し、社員からのメールには、その日のうちに返事を出すよう心がけた。その効果はまもなく現れ、現場の状況や本音など、これまでは把握しきれていなかった情報が、社長のもとに入ってくるようになり、問題に対してすばやく対応策が打てるようになった。

IT活用のツボ

携帯電話にメール機能が付加されたことによって、電子メールは企業だけでなく個人にも広く普及しています。
携帯電話やFAXがそうであったように、「電子メールなしでは仕事にならない」という時代は、すぐそこまでやってきています。

電子メールは、相手の仕事を中断することなく、空き時間に読んでもらえるため、多忙な相手にも、気兼ねなく送ることができます。
またFAXと違い、個人あての内容が他の人の目にふれることがないため、公にしたくない情報を送ることができます。
電子メールは、言葉のやりとりに代わるものではなく、言葉のやりとりのスピードアップと正確さを補うものなのです。

コスト評価初期投資
開発費
運営費
売上アップ度 ★★★
IT難易度
システム概念図

地ビールメーカー

インターネットホームページで、「顧客の囲い込み」を実現!

問題点

N県の地ビールメーカーF社は、平成6年の地ビールに関する規制緩和を受け設立した。

一般的に、地ビールは特定の生産地で生産され特定のレストランでのみ販売されることが多いが、同社は県内の大手酒類卸売り企業を通じて地元販売店での一般販売も行っており、設立当初からしばらくの間は、売上も右肩上がりに伸びていた。

しかし、最近、売上が横ばい状態で、さらなる販路を開く起爆剤になるものはないかと、模索していた。

解決策

ITキーワード【電子商取引】

生産地の近隣でしか販売していなかった商品を、インターネットショップを利用して、全国のお客様に直接販売を始めた。
地ビールのような特定の地域でしか販売されていないものは、インターネットにおいても「このホームページからしか購入できない」という希少価値があるため、独自性を大きくアピールした。
さらに、ホームページ上でビールの製造方法を紹介したり、電子掲示板を利用して消費者からの声を積極的にとりあげるなど、顧客とのコミュニケーションを重視した。
その結果、商品の認知度と好感度があがり、「口コミ」により新規顧客へと販路が広がり、売上増に結びついている。

IT活用のツボ 「ナレッジマネジメント」

認知度の低い商品の場合、その商品を「知ってもらい」「好きになってもらうこと」が大切です。

それに、商品力と顧客対応力が加われば、顧客からの口コミによる拡販が大いに期待できます。

特に、希少価値が高いもの程、幅広い販路においての商品力が強いため、その分顧客のケアに注力することが可能になります。

コスト評価初期投資
開発費
運営費
売上アップ度 ★★
IT難易度

プレス加工

企業間ネットワークで事務処理を効率化

問題点

プレス加工を営むF社(福島県、従業員数40人)は、これまで、販売先からの注文情報や納入情報を紙の伝票やリストで受け取り、ひとつひとつパソコンに入力していた。

受注伝票から生産部門に生産指示を出すために、注文番号が異なる同一部品をとりまとめた資料を作成する必要があり、その作業にも手間がかかっていた。

また、納品書は、すべて手書きで作成しており、納入ラベルも1点ごとにパソコンに入力して印字していた。

解決策

ITキーワード【エクストラネット】

取引先との間に、自社と取引先間のクローズされたエクストラネットを構築し、業務の効率化を行った。

販売先からの発注は、WEBベースの伝票入力フォームに、取引先の発注担当者が入力し、その注文情報はネットワーク経由で受注データとして受け取れるようになりました。受注側は、あらためてパソコンで入力する手間が省けたうえ、その情報は自動的に分類・集計され必要な資料が作成されるようになり、生産部門への指示までの工数は大幅に削減されることとなった。

また、受注データを利用して、納品書、納入ラベルも、自動作成されるようになり、人為的に行っていた多くの作業工数が短縮された。

IT活用のツボ

エクストラネットは、特定の企業間で閉じたネットワークを構築するため、大切なデータが外部に漏れるリスクを回避できる利点があります。

両社にとって大幅な効率アップというメリットがあれば、日ごろから密接なつながりのある取引先に協力をあおぐことは難しいことではないでしょう。

事務処理の工数を削減するITツールを上手に活用し、納期を短く経費を低く押さえることができます。また、本来の業務に注力することにより、さらに技術力を磨くこともできるでしょう。
その結果、取引先の信用を向上させ、新たなビジネスチャンスを生むことが可能になります。

コスト評価初期投資★★
開発費★★
運営費
売上アップ度 ★★
IT難易度 ★★
システム概念図

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