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設備改善による稼働率の低下とOEEの評価について
2023/09/06 16:06
- 設備改善によるピッチアップは生産数の増加に繋がるが、稼働率の低下とOEEの評価に影響がある。
- 設備を改善してもピッチアップだけではOEEの指標が悪化し、作業者にとっては良い改善となるが、評価が難しい。
- OEEの評価に加えて、設備改善の効果を感覚的に評価できる指標が必要である。
機械ピッチを上げると稼働率が下がる(感覚的な改善…
2016/02/17 19:09
機械ピッチを上げると稼働率が下がる(感覚的な改善方法)
設備総合効率(OEE)における稼働率について。
OEEにおける稼働率の定義は
・実稼動時間/スケジュール上稼動出来る時間
だと思います。
仮に、1日分のスケジュール上稼動出来る時間が480分
ピッチ60個/分の設備があるとして、6000個製品を造る毎に段取り時間で、大体20分設備停止させなければいけないとすると、
6000個/60+20分=120分・・・・1サイクル
停止時間は段取り時間だけすると、1日4サイクル回せる事になり、停止時間は80分になります。
すると稼働率は
(480-80)/480=83.3%
だと思います。
ここで、設備を改善して、性能や歩留に影響を与えずにピッチのみを150に出来たとします。段取り時間は変わらずに20分のままです。
すると
6000個/150+20=60分・・・・1サイクル
で、1日8サイクル回せる事になり、停止時間は160分になります。
すると稼働率は
(480-160)/480=66.7%
となり、停止時間の比率が増えるので低下します。
OEEのほかの指標に影響を与えず改善出来たとするとOEEも低下します。
これが設備を改善する側から見ると、1日の仕事を半日で出来るように改善して、作業者は残った半日で他の作業出来る程の改善なのに、「何で効率低下と評価されなければならないのか?」という事になります。
OEEはシンプルな指標なので、なるべく設備良し悪しの評価はこれで行きたいのですが、ピッチアップが何故いけないのか?
という、感覚的には納得し難い事になります。
ピッチアップは、1日の生産数が確実にアップするので、ボトルネックの工程なら、この改善をまず考えるでしょう。
でも、OEEだけ眺めていると、ピッチだけ上げた設備は、上げる前より指標が悪い結果となります。(時間効率の悪化はもちろん理解してはいますが)
しかし、作業者から見れば、前より良い設備になっていますよね?
こういう評価はOEEの範疇では無いと言えばそれまでなのは分かっているつもりですが、こういった改善をOEEと合わせて、うまい事評価出来る手段や指標がありますか?
お答え頂いた方々ありがとうございます。
特に回答1の方の資料と回答5の方、参考になりました。
実は、指標を出した結果、感覚的に納得して頂けないケースがありまして、質問に至りました。
個人の思いとしては、設備を改善出来るかは結局人にかかっているので、たとえ一般的ではなくても、改善する人が感覚的に納得できる指標が必要と考えております。
質問者が選んだベストアンサー
OEEの使い方が間違っているだけでは?
OEEは以下に設備を使いこんでいるかの評価指標でその定義内に生産の力の高低は含まれていません。単純に設備の良しあし評価に使うのはよろしくありません。
甘いリンゴが欲しいときに秤でリンゴ重さを量って評価しているような状態になります。
少なくともOEE×ピッチみたいな指標とすべきでしょう。
この指標とした場合、ピッチ改善効果150/60=250%、OEE変化66.7/83.3=80%
よって総合評価250%*80%=200%でほぼ正しい評価となります。
(オペレーターの疲労とかさらに考慮すべき因子があったり、比重のかけ方に調整が必要。」)
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その他の回答 (5件中 1~5件目)
人間様の稼働率が倍になってるから
ワンサイクル段取り時間が20分 と変わらないように見えて
1日4サイクルだったものが
1日8サイクルになったため
人間様の意識改革が必要
仰ることは解りますが、
* 段取り時間短縮活動のみなら、設備総合効率(OEE)の利用も解るのですがね
* ピッチアップ(回転率アップ)なら、1日の出来高比較でしょう
それに加えての段取り時間管理なら、基準の20分対して今日は平均で何分で出来たか
その要因は、人的な教育か、設備改善か、等々を付帯していく
なら、設備総合効率(OEE)の出番がなくなります。(各部署の再教育又は伝達が必要です)
生産現場の改善活動の目標(目的)は
?生産数量アップ
?生産効率アップ
?生産コストダウン
であり、機械稼働率アップはその一手段と言えます
質問者さんの事例では、稼働率がダウンしたにもかかわらず、
一日当たりの生産数量と生産効率がアップしたことになるので、
当然ながら結果としては評価に値します
もちろん(1)さんのおっしゃる通り改善は道半ばですので、指標として
「ピッチ倍増により???は劇的に改善、さらなる打ち手として稼働率
の向上=段取り時間の削減に取り組む」といった目標設定・管理の考え
方で如何でしょうか
機械保全技能士の資格をを15年以上も前に取得し、もう忘却の彼方のため、
専門用語での回答にはなりませんが、考え方のご参考となれば幸いです
ピッチ60個/分 ⇒ 120個/分 は大きな改善ながら、まだ道半ばです。
生産数量が変わらないなら機械稼働時間は減り段取時間(回数)も減る効果有。しかし増えたなら段取時間は元に戻ってしまう。
http://www.atstream.co.jp/pub/articles/pdf/tpm3jipms.pdf
図表̶8 段取り時間と正味加工時間
上の欄でロットサイズが大きくなり生産数増大。段取時間(回数)は変わらず
なので次ステップとして段取作業時間の短縮が要請されてます。
指標は率より時間のほうが適切かと。
段取レス自動化(時間ゼロ)が最良でも難易度は大。外段取化は機械稼働率は上がるが段取作業時間は変わらないか僅か増える場合も。