代表取締役 岩本明久 氏
所在地 |
大阪府寝屋川市高宮栄町30番10号 |
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TEL |
072-823-8997 |
FAX |
072-825-1421 |
担当者 |
東野 直樹 |
事業内容 |
プラスチック試作モデル、真空注型(シリコン型・アクリル型)、 |
展示会など自社のPRにも積極的に力を入れている
株式会社岩本モデル製作所は、もともと2つの別会社であった。20年ほど前、現社長の岩本明久氏とその父である先代社長は、それぞれ別の加工会社を経営していた。しかし16年前の1999年、2つの会社が統合される。先代社長と共に歩んできた職人集団と、最新の設備を導入し周りの変化に対応する現社長率いる若い集団。当然ながら、その両極の個性が融合するのは簡単ではなかった。けれどもその個性の融合こそが、幅広いお客様の要望に応える今の体制づくりの基礎となっている。
現在、岩本モデル製作所は、樹脂・金属の試作開発モデルの製作から小ロット・中ロット品の量産の短納期対応を最も得意としている。保有技術は設計、機械加工、金型製作、板金加工、射出成形、表面処理など多岐にわたり、自社内で一貫生産できる体制が整っている。もとは2つの会社が持っていた力を活かし合い、幅広い技術力と経験による応用技術で、品質・コスト・納期を最適化している。
ここにいたるまで、経営については先代が、現場営業の全ては現社長の明久氏が、と役割を分け、二人が両輪となって会社規模を拡大してきた。現在の主力顧客は、この時期に明久氏が関係を作り上げてきた方々ばかりだ。そして最近では、試作からの小中ロット量産の依頼が増えつつある。その要望に応えるため、今春からは本社工場、第二工場に続き、第三工場の稼働を予定している。会社の統合や工場規模の拡大をはじめ、変わり続けることこそが、創業以来の企業方針として掲げてきた「たゆまぬ品質改善と創意工夫」の姿勢のあらわれでもあるのだ。
明久氏が社長に就任したのは、リーマンショックの年だった。注文は減少し、売上は過去最低となった。しかしその翌年、早くもV字回復を記録する。明久氏は「売り上げが回復したのは運が良かっただけですよ」と語る。しかしその後、リーマンショック時期は40人ほどだった従業員も、倍の80名になった。岩本モデル製作所の成長は、明久氏が社内のエネルギーを一つにまとめあげた結果であることは、今の社内の空気からも漂っている。
2010年、安倍現首相が岩本モデル製作所を訪問された。その際、少しやんちゃで活気のある若者と、彼らを統率する社長の姿をご覧になり、「ものづくり中小企業が若者のエネルギーを正しい方向に導いている」との感想を持たれたそうだ。運が良かっただけではなく、明るい未来へ進もうとする方向性を見据える力があると、安倍首相も感じられたのだろう。
創業当時から社長と共に歩んできた若者達も円熟期を迎えた。そしてその全ては、次の若者へと繋がっていく。これからも、お客様の要望に応えるために。