第93回 小段金属 株式会社

小段金属 株式会社取締役 営業部長 小段 剛 氏

小段金属 株式会社

所在地

大阪市平野区加美東2-6-6

TEL

06-6791-9023

FAX

06-6794-5524

担当者

小段 剛

事業内容

焼結金属、ミニチュアバルブ、シールテープ

オンリーワンの「革新」焼結金属で世界を切り拓く

社会のニーズをにらみながら独創的な製品を作りだす。それが小段金属の特徴だと言える。1960年に金属加工業として創業し、現在は自社開発したオンリーワン技術「焼結金属」に力をいれている。焼結金属とは、粒状の金属を絶妙な温度管理で焼結し3次元に絡みあわせるものである。異なる金属を焼結させたり、安定した結合が難しいとされる

 

金属の焼結も可能にし、防爆、消音、バブリングなど幅広い分野で効果を発揮している。
開発のきっかけは、某大手メーカーから相談を受けたことだった。「こういう製品が出来るのなら、小段金属さんに大量注文するのですが……どうか助けて欲しい」。その言葉を聞いて、「やってみなはれ」精神が沸き起こる。小段金属の経営理念は「遊び心を忘れずに常に学び、クリエイティブな発想で常に果敢に挑戦する」だ。顧客の問合せには、初めての素材であっても断る事なく、駆け込み寺のごとく様々な企業ニーズに対応する姿勢で臨んだ。
しかし開発は簡単ではなかった。今でこそアドバイスをくれる工学博士は多く居るが、当時は理論的な裏付けが実に乏しく、手探り状態が長く続き、不良品の山が社内に積み上げられた。「メーカー様から重く圧し掛かるプレッシャー、歯止めの利かない開発資金に、不良品の山と比例して胃痛がひどくなりました」と取締役兼営業部長の小段氏は懐かしく思い出す。
結果、開発は成功。そして小段金属は「焼結金属」を新たな経営の柱として焼結金属事業を注力展開している。この技術は、すでに自動車メーカーの水素ステーションの重要部品としても使用され、今後ますます社会ニーズの高まりを予感させる。
2015年1月、大阪府から「ものづくり優良企業賞」の内の2位にあたる「技術力部門賞」を受賞。同年3月には日刊工業新聞の一面に新開発製品が掲載され、過去に無い多くの問合せに嬉しい悲鳴を上げた。

研究開発への挑戦

2008年の新社屋建設を第2創業期と位置付け、「研究開発型企業を目指す」と小段氏は言う。その言葉どおり、2013、2014年と相次いで新素材開発用焼結機を導入。チタンやアルミをはじめとする金属から、セラミックスなどの非金属まで、15種類超の素材を焼結処理できる国内随一の加工能力を誇る。
「結果は運、しかし挑戦は選択」と小段氏は熱く語る。業界でのオンリーワン製品の創出とプライスリーダーになる事を目指し、「完璧より斬新さ」を今後も追求する。

小段金属 株式会社

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