1970年代、機械技術屋であった創業者が、日本では未開拓であった短小軽薄、精密溶接の分野に足を踏み込むきっかけは、50ミクロンの突合せ溶接のサンプルでした。
昭和40年(1965年)、溶接加工について調べていた創業者は、偶然50ミクロンの突合せ溶接を手にします。精密機械に対応可能で見事なまでに洗練されたその溶接技術に驚いた彼は、早速文献をひもとき、その溶接法がスイスのセッシロン社で開発されたマイクロプラズマ溶接法であることを突き止めたのです。大胆にも、彼がこの溶接法について深く興味を持った旨の手紙をセッシロン社の技術者に送ったことがきっかけとなり、当時日本に販路を開きたい意向を持っていた同社で初めての日本人技術者として迎え入れられました。セッシロン社において、彼は溶接法だけではなく、欧州のもの作りの現場を学んできました。これが溶接技術を買っていただく弊社の誕生の原点でした。
技術進歩、社会の変化に伴い、創業者の時代と比べ、加工技術はより幅広い応用範囲が求められています。当社も現在では、30ミクロンの突合せ溶接が可能となりました。加工材質もステンレスの他、チタン、ニッケル、インバー、インコネル、ハステロイ等に対応しております。
このような技術を修得するためには、溶接加工の経験に加え、冶金学、機械工学の知識が不可欠です。溶接製品に見合った冶具の設計製作を行うのみならず、溶接工程を考慮した機械仕上、溶接強度を考慮した材料選択の提案は、製品の信頼性を増す為にも重要な「技術」の1つです。こういった溶接前後の工程を経験・知識の両面から全てシュミレーションすることで、初めて溶接が可能となるのです。
こういった技術に対する弊社の信念の原点は、創業者が学んだスイスにあります。20年程前、創業者とヨーロッパ旅行をした時、ジュネーブ郊外に住む彼の元上司は、こんな風に話してくれました。
「技術者は知識だけではいけません。物が作れないと技術者とは言えません。しかし、知識がなければ技術者にはなれません。」
この言葉を忘れる事ができません。
近年海外への技術流出が言われて久しいですが、彼の言うような「技術者」を育てることが、時代を超えたもの作りの原点であると考えております。
技術者であり続けるために、経験を積むこと、日々知識の習得を怠らない事、そして新しいものへのチャレンジ精神を大切にして参りたいと思っております。
最終更新日:2022-03-17
1.私たちは高真空環境下で漏れない気密溶接とミクロン単位の箔溶接加工をベースにモノづくり日本を支えるイノベーション貢献企業を目指します。
世の中にないもの、無くて困っているものを弊社のコア技術であるマイクロプラズマ溶接技術を軸に実現し、これからの日本のモノづくりを縁の下で支えていきます。
2.社員一人一人がモノづくりの喜びを感じ豊かな人生を歩みます。
モノづくりを通して目標を立てPDCAサイクルを回し達成する喜びを分かち合います。
当社で働いて達成感を実感し物心両面豊かな人生を歩める環境を創造していきます。
3.私たちは誠実・正直に当たり前を当たり前以上に問題解決に取り組みます。
「出来る出来ない」ではなく、「やるかやらないか」の気持ちを大切にお客様の要望に応えていきます。
4.お客様、取引先様とwinwinで地域の活力向上に貢献します。
常に創意工夫を心がけ目標を達成し、お客様に喜ばれながらお役に立ち自身も成長していきます。
最終更新日:2022-03-17
お客様の信頼を得る製品づくりに徹します。
製品の機能や工程を理解し、より良い製品づくりに取り組みます。
仕様や御要望を満足した製品を迅速にお届け出来る様、QCD向上に取り組みます。
関連法規を遵守し、誠実な企業活動を行います。
全社的な小変活動※により、品質管理の仕組みが効果的に運用される基盤を築きます。
制定:2021年4月1日
株式会社ニッセイ機工
代表取締役 藤本 茂
※小変活動 = 3S(整理・整頓・清掃)をベースに行う当社独自の改善手法です。
最終更新日:2022-03-17
株式会社ニッセイ機工は極薄板・特殊材料の精密溶接加工に係るすべての活動、製品及びサービスの環境負荷を低減するため次の方針に基づき環境マネジメント活動を推進して地球環境との調和を目指します。
1.当社の活動、製品及びサービスに係る環境影響を常に認識し、環境汚染の予防を推進するとともに、環境マネジメント活動の継続的改善を図ります。
2.当社の活動、製品及びサービスに係る環境関連の法的およびその他の要求事項を順守します。
3.当社の活動、製品及びサービスに係る環境影響のうち、以下の項目を環境管理重点テーマとして取り組みます。
(1)一般廃棄物の削減
(2)環境負荷作業(作りすぎ、作り直し、梱包方法)の改善活動
(3)工場周辺の清掃等啓発活動
4.一人ひとりが環境負荷低減活動を積極的に実践できるように、この環境宣言を全従業員に周知するとともに一般の人々が入手できるようにします。
5.地域の環境改善活動に積極的に参画します。
最終更新日:2022-03-17
昭和47年 ニッセイ機工創業(神戸市兵庫区会下山町) |
昭和49年 神戸市東灘区北青木に工場移転。炊飯装置用コンベヤベルトなどの長尺製品を受託。 |
昭和53年 神戸市東灘区魚崎中町に工場移転。大径のキャンドモータ製品を受託。 |
平成元年 株式会社に改組。お客様から技能伝承要望に答え、20歳の技能者2名入社。 |
平成2年 第1期燃料電池プロジェクトの溶接加工を受注。 |
平成5年 スチールベルト量産(~1000本程度)を開始。半導体製造装置、OA機器駆動などの用途に好評を得る。 |
平成6年 溶接治具の高精度化、複雑化に伴い汎用フライス盤新調。溶接冶具内製化体制を整備。 |
平成7年 原子力プラント向け実験装置部品の溶接加工を受注。 |
平成8年 成形ベローズ用素管、キャンドモータ用キャンの量産対応(~100本/日)の溶接パイプ装置を増設。 |
平成9年 第2期燃料電池プロジェクトの溶接加工を受注。 |
平成10年 ホームページ製作。ホームページからの受注体制を整える。 |
平成11年 半導体製造装置向け真空溶接部品を受注。 |
平成12年 ナストーア製MP50導入。(マイクロプラズマ溶接機5台) |
平成13年 光学機器製造装置部品を受注。部品自体の受注で精密機械加工協力工場のネットワークが広がる。 |
平成15年 真空装置向けに溶接パイプを使用した薄肉シェルASSY部品を受注。 |
平成16年 半導体製造装置、真空装置向け溶接品の品質確認向上を目指し、Heリークディテクタ検査を開始。 |
平成17年 溶接技能職員を1名採用。薄板パイプ溶接部門を高精度・短納期化を強化 。 |
平成18年 御影工場に会社移転。溶接作業環境清浄化に対応すべくクリーンブースを導入。 |
平成19年(2007)マイクロプラズマ溶接機PW-50NR導入、Ni電鋳板突き合せ溶接受注開始 |
平成20年(2008)MRI用真空部品受注、5S活動開始 |
平成21年(2009)代表取締役に藤本茂が就任 |
平成22年(2010)極低温装置溶接組立受注(組立1式を請け負う) |
平成23年(2011)マイクロプラズマ溶接機PW-50NR導入 |
最終更新日:2012-10-22
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