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「高周波焼入に必要な電力計算 負荷整合部とは コンデンサバンクの意味」
焼入設備の構成機器に"コンデンサバンク"と呼ばれる負荷整合部があります。
ただ単に高周波電流をコイルに流しただけではダメなのでしょうか?
ここではコンデンサバンクの役割についてご説明します。
① 電力の求め方(計算式)
回路の電力は一般に
電力[W] = 電圧[V] × 電流[A] × 効率[%]
で求められますが、交流回路の場合は、
電力[W] = 電圧[V] × 電流[A] × 効率[%] × 力率[%]
力率 = cosφ cosφ≦1
φ:電流と電圧の位相差(時間のずれ≒角度)
で与えられます。
交流回路で電気エネルギーを送る場合は、この力率をいかに大きくするか(=1に近付けるか)が重要となります。
② 抵抗に電流を流した場合
抵抗Rに電圧Eを与え、電流Iが流れると仮定します。
抵抗に加わる電圧と流れる電流の間には、位相差は生じません。
つまり、φ=0°、cos0°=1 となり、抵抗に電力が発生します.
③ コイルに電流を流した場合
コイルLに電圧Eを与え、電流Iが流れると仮定します。
この場合、コイルに加わる電圧と流れる電流の間には、90°の位相差が生じます(電圧より電流が90°遅れて流れる)。
つまり、φ=90°、cos90°=0 となり、コイルには電力が発生しません。
④ コンデンサに電流を流した場合
コンデンサCに電圧Eを与え、電流Iが流れると仮定します。
この場合、コンデンサに加わる電圧と流れる電流の間には、90°の位相差が生じます(電圧より電流が90°進んで流れる)。
つまり、φ=90°、cos90°=0 となり、コンデンサには電力が発生しません。
⑤ 加熱用コイルに電気エネルギーを効率よく与えるには
上記のように、加熱用コイルの力率はほとんど0に近い値のため、発振器(インバータ)と加熱用コイルを接続しても効率よく電力を発生させることができません。
従って、効率よく加熱を行うには加熱用コイル(トランスも含めて)とコンデンサで共振回路を構成し、電圧と電流の間の位相差(時間のずれ≒角度)を小さくすることで力率を1にすることが必要となります。
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