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KGK 共同技研化学 低ノイズ・低消費電力 フレキシブルプリント配線板(FPC) 第5世代通信(5G)機器 共同技研、5G向けFPC用素材を年内量産 低ノイズ・低消費電力
KGK 共同技研化学は、低ノイズ・低消費電力で断線や剥離のないフレキシブルプリント配線板(FPC)用材料を量産する。第5世代通信(5G)機器向けに需要が高まると判断し、液晶ポリマー(LCP)フィルムなどの製造設備を12月末までに富岡工場(群馬県富岡市)で稼働する。量産効果により、価格を現在主流のポリイミドフィルム比3倍強まで抑える。
富岡工場には約8000万円を投じ、連続焼成炉などを導入。2層銅張り積層板に加工して市場に供給する。月産能力は3万―10万平方メートルを予定。さらに需要が増えれば他社への製造委託も検討する。
LCPは吸湿性がポリイミドの約20分の1と低く、吸湿による電気信号ロスを抑制。発熱も少なく、ノイズの発生や消費電力を抑えられる。電子回路の超微細化が進むほど、水分による悪影響が大きくなるため、LCPの特性が生かせるとみて量産を決めた。
LCPフィルムは横方向への力に弱く、それが回路の断線につながる。同社は特殊な熱合成技術などで、これを解決。さらに回路を形成する銅箔(どうはく)との接合面においても「フィルムと銅を分子レベルで結合させる」(浜野社長)ことで、銅箔がほぼ剥離しない特性も実現した。
同社は既に、LCPフィルムを高級スピーカーの振動板材料として生産している。
ただ、生産量が少なく「コストはポリイミドの40倍程度」(同)だった。量産に向け開発を進めていく中で、現在は5倍程度まで縮小しており、今後さらに縮める。
最終更新日:2019-06-17
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