3-7 順送におけるマッチング

順送レイアウトにおいて、外形及び形状穴の一部は通常一度に加工せず数回に分けて加工される。
その際、分けて加工されるつなぎの部分はバリが発生し易い。それを防止するためにマッチング(=つなぎ目)と称する凹みを設ける。

外形(及び形状穴)の切断面の一部に凹みを要するため、製品機能としてその部分をスライド等の摺動として使用する場合は不具合となる。
また、外観として好ましくないと判断されることもある。
従って、製品設計と金型設計が事前に協議しその場所を決定する。

左図の製品外形で一部の直線を2回で抜く場合に抜き残しを防ぐためにオーバーラップさせる。

2回目の抜きが金型精度、材料送り精度、パイロットガタにより1回目抜きよりも食い込んで抜くことが考えられる。

その際、スクラップがヒゲ状となり金型寿命に影響し製品はバリとなる。

その対策として、1回目の抜きで一部分を深く食い込ませて抜き2回目の抜きが食い込むことを防止する。
製品としては、その1回目の抜きの食い込みが凹み形状となる。

この凹みは、外形(形状穴)を摺動等で使用する場合 不都合となるので注意する。
この凹みを一般的にマッチングと称し、凹みの大きさ は板厚により異なり巾は1~2mm程度で深さは0.1 ~0.3程度が好ましい。

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