【 前 提 】
プレス加工も数多くの種類(鍛造、コイニング、接合等々)がありますが、ここでは鉄板(主に軟鋼板)を加工することをプレス加工とします。鉄板(鋼鈑)といっても紙より薄いものから板と言うよりも鉄の塊のような厚板まであります。
ここでは0.5mm~4mmぐらいまでの厚さと考えて下さい。
金型と一口にいってもいろいろな金型があります、プラスチック金型、ゴム金型、ガラス金型、他数多くの種類の金型があります。その中でもプレス加工で使われるものがプレス金型です。ここではプレス金型を金型と呼びます。
プレス加工にもいろいろな分類があり、せん断、曲げ、絞り、成形、鍛造、接合等々ありますが、ここではせん断、曲げ、絞りについてのみ取り上げます。せん断、曲げ、絞りは一般にもっとも多いプレス加工手法です。
一般のプレス機械(汎用機)はスライドの単純な往復運動しかしません、それを受けて作動する金型も当然上型の直線往復運動だけです。
上記の前提(↑)の内で出来ることを以下に述べますが基本的なことだけです。
閉曲線形状での完全な分離
開曲線形状での分離
穴をあける
完全な分離
部分的な分離
そのほかいろいろな分類がありますがせん断加工の代表的な種類です。
素材に引っ張り力を加えながらパンチ、ダイに沿った形状を作ります。
プレス絞り製品:乾電池ケース(アルカリ、リチュウム(マンガン電池缶はインパクト成形))、コンデンサケース、流し台のシンク、自動車エンジンのヘッドカバー、Vベルトプーリ、ジュース缶のプルトップと蓋の接合 等々。
他いろいろな加工がありますが上記の応用または複合です。
ハーフピアス、プロジェクション、バーリング、切り曲げ、つぶし、刻印、シェービング、ファインブランキング等々があります。
せん断、曲げ、絞りが基本です。
鉄板は切ることが出来ます。 | せん断 |
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鉄板は引っ張ればのびます、圧縮すれば縮みます。 | |
板外側を伸ばし板内側を圧縮する。 | 曲げ |
一方向に伸ばします他の方向を圧縮します。 | 絞り |