あなたのターゲットは誰ですか?

ターゲットを明確にすること がセールスプロモーションの中では 特に重要 であることは 前回述べました。
ここの設定如何で、 プロモーションの正否が見えてくる と言っても過言ではないにも関わらず、多くのセールスのシーンでは、その ターゲットの設定が曖昧 であるのです。

ここで一つの事例として、『パソコン講座』 というものをとりあげてみます。
よく街のパソコンスクールなどで行っているパソコンの操作方法や、ワープロ/表計算などの使い方を教えてくれる教室のことを指すとして、これを 商品 とする場合に、その ターゲットは誰か と問われたら、いかがでしょうか?

「パソコン講座だから、パソコン初心者でしょう」と、まず多くの人が答えると思います。
これは正解です。
では、次の質問に対してはどうでしょうか?

パソコン初心者ならば、パソコン講座を申し込むか?ようするに、
パソコン初心者の人すべてがパソコン講座を受講するのか、という問いです。
明らかに、これは 「NO」 です。

パソコン初心者の中で、実際にお金を支払ってパソコン講座を受講しにくる人は一握りです。
ある人は自分で本を買って勉強するでしょうし、またある人は人から教えてもらうでしょう。
あるいはパソコン初心者であっても、パソコンを習得する必要性も意識もない人は、もともとパソコン講座など見向きもしないはずです。

パソコン講座のターゲットを考える際に、パソコン初心者であるとだけ考えている人 は、ターゲットを絞り込めていない わけです。

戦略を立てるにも、「パソコン初心者」という層をターゲットとしても、その ニーズ も、 期待 も全くぼやけてしまって、明確さを欠いてしまいます。

数学で、 『必要十分条件』 というロジックを学んだことがあると思います。
実は、 ターゲットの明確化には、このロジックが必要 なのです。

「パソコン講座に申し込むのは、パソコン初心者である」
これは「YES」です。
この場合、 必要条件が満たされている と言います。

では、次はどうでしょうか?

「パソコン初心者ならば、パソコン講座に申し込む」
つまり、その 逆から見た場合にも同様に言えるかどうか ですが、これは 「NO」 です。

すなわち、 必要十分条件が満たされていない のです。

「数学的ロジックだとか、必要条件、必要十分条件とか言い出すと分かりにくい!」と申される方のために、以下をご覧ください。

「パソコン講座に申し込むのは、○○○○○○である」
「○○○○○○ならば、パソコン講座に申し込む」

という 両者を成立させるまでの○○○○○○ を考えてみてください。

これが意外に難しいと気づかれるはずです。

あるいはまた、皆様の会社が有する商品を"パソコン講座"と入れ替えて考えてみてください。
○○○○○○が 明確に 出ますでしょうか?

これが、 ターゲットを明確化させていくプロセス なのです。

演習課題 【パソコン講座のターゲットとは誰でしょう?】

<ヒント> 上記の○○○○○○について考えてみてください。

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