プレス加工にはプレス機械と「プレス金型」(ツール)が必要です

プレス機械

まずプレス機械ですが、プレス機械にも数多くの種類があります。

機械式ではクランクプレス、リンクモーションプレス、カムプレス、ねじプレス等々

油圧を使う油圧プレス、空気圧を使う空圧プレス

人力を使うフットプレス(通称:ケトバシ)、ハンドプレス

等々があります。

ここではもっとも多く一般的に使われているクランクプレスをプレス機械と呼びます。

プレス機械はモータの回転をクランクシャフトに伝え、コネクティングロッドを介しスライドギブ(通称:カミソリ)に拘束されたスライド(ラムとも呼びます)を上下させます。自動車のエンジンがガソリンを燃焼させその圧力でピストンを押し下げクランクシャフトから回転力を取り出すのと逆の関係と考えていただければ解りやすいと思います。

スライドは往復運動(一般的には上下)をしそれに対し固定されたボルスタがあります、ボルスタはベッド上に固定されフレーム、タイロッド等によりスライド駆動機構部(一般に駆動部は上部(クラウン)に装備される)と連結され加圧力を受ける構造となっています。

プレス機械 は往復(上下)運動するスライドと、固定されたボルスタがある。

上型と下型一対でひとつの金型

プレス機械にプレス金型(以後金型)を取り付けてプレス加工をするわけですが、金型は一対の刃物(ツール)です、ハサミを連想していただければ解りやすいと思います。
まず一方の刃をスライドに取り付けます、もう一方の刃をボルスタに固定します。
刃と刃の間に鉄板を置きスライドが下降すれば鉄板は切断されます。この一対の刃物が金型です。

スライドに取り付けられた金型、当然上側の金型になります、上型と呼びます。
ボルスタ側の金型は下型になります。
上型と下型一対でひとつの金型になります。

金型は鉄板等を「切る(せん断)」他「曲げる」、「絞る」などができ鉄板に永久変化を与え目的の形状を作り出します。
材料に直接変化を加えるものが金型です、金型無しではプレス加工はありえません、金型の品質、性能がプレス加工の生産性、プレス加工品の品質に直結する大変重要な役割を担っています、「プレス加工の命」と言って良いでしょう。

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