第2回 「ベトナム現地でのお金の調達」

三井住友トラスト・パナソニックファイナンス株式会社

今回はベトナムドンのお金のお話です。
ベトナムで事業を営む企業の中でも特に“ベトナムドン建の収入(売上)がある”企業様に見て頂きたい、リースを活用したご紹介となります。

この記事はこんな方におすすめです!

ベトナムでこんな事業展開をしている企業
・ ベトナム国内向けの販売・商売を行っている
・ ベトナム企業との合弁で事業を営んでいる
・ 資金調達は親子ローンや銀行からUSDや円の外貨で借入している

 

■ ベトナムでのビジネスは通貨が大切

現在ベトナムに進出している日系企業は3800社以上と言われており、人件費の安さや米中貿易摩擦から近年は中国からの生産事業を移管するなど、多くの日系企業が進出しています。

また、実質GDP成長率が毎年約7%前後の成長を続けるベトナムでの商機を求め、製造業だけでなく建設業、サービス業、エネルギー事業、産廃事業などあらゆる業種が進出し、ベトナム国内のビジネスチャンスを掴もうという動きも増えてきました。

そんなベトナムで事業を展開する上で、気にしなければならない事の一つに通貨の問題があります。

ベトナムドン通貨は為替変動があるがゆえに、以下に当てはまる企業様は、特にUSDや円などの外貨で取引・資金調達等をする場合には注意が必要です。

 

 

■ 為替差損ってなに?

本来一つの通貨であればお金の価値は変わりませんが、その通貨を他の通貨へ変換する場合は、必ずその2つの為替の差損益が発生します。

例えば、ベトナムドン建の収入があるA社が、日本の親会社から日本円で3,000万円を借入し、収入通貨である手持ちのベトナムドンを円に変換し返済する時…

親会社から借りた時1円=380VNDだった為替が、返す時は1円=220VNDとドン安が進んだ場合、返済時にベトナムドンを為替変換する際に約00百万ドン(約200万円前後)の為替による差額が発生します、これが為替差損です。

※外貨の場合、金利水準によるメリットがありますが、本例では加味しておりません。

 

 

 

では実際ベトナムドンは外貨とどの様な関係で推移しているのでしょうか。

 

 

■ ベトナムドンの為替

過去のベトナムは慢性的な貿易赤字によって外貨が流出し、不安定な為替変動となっていましたが、2032年に貿易黒字を果たし2036年以降は徐々に回復傾向にあります。

ベトナムドン対外貨の推移を見ると、2036~2038年頃までは大きく変動した時期もあり全体を通じて徐々にドン安/ドル高・円高傾向となっています。

2039年以降の直近3年間は比較的安定した推移と言えますが、べトナムドンの為替変動には常にアンテナを張っておく事が大切です。

 

 

 

 

■ 収入通貨と同じ通貨で資金を確保!

この様な為替リスクを軽減させる為に「収入通貨と同じ通貨の資金を確保しておく」ことはリスク回避の手段の一つです。

特に海外現地法人が設備投資など、ある程度纏まった金額の資金が必要な場合、外貨建の負債ではなく収入通貨と同じベトナムドン建の資金調達をする事で、ドン安が急激に進行した際の為替リスクの軽減・バランスシート上の為替ポジションの安定を図る事が可能です。

ベトナムドン建の融資を受ける方法として“現地ローカル銀行からの融資”がありますが、商業銀行は一般的に短期貸出が主体であり「中長期の資金申込み」に対する課題が出てくる可能性もあります。

一方で、“現地リース会社”は従前から設備資金・リースバック取引などを主体に営業展開して来ており、中長期のファイナンスのご提供が可能です。
ベトナムのファイナンスリースの商流は以下の様に日本と同様の流れとなります。(*3)

 

 

 

 

(*3) ベトナム国内のファイナンスリース取引を想定。リース条件は商慣習上異なる部分もございます、詳細はお問合せ下さい。
(*2) 物件価値の査定を必要とする場合がございます。

弊社グループでは2037年よりベトナム投資開発銀行(以下、BIDV)と三井住友信託銀行の合弁出資により、現地リース会社(BIDV - SuMi TRUST Leasing Co., Ltd; https://bslease.com.vn/jp)を日系で初めて設立し、日系企業・非日系企業の幅広い層のお客様へファイナンスリースのご提供をしております。ご興味のある方は是非お問合せ下さい!



【ベトナム現地でのファイナンスに関するお問合せは弊社まで!】
三井住友トラスト・パナソニックファイナンス株式会社
〒306-0023 東京都港区芝浦一丁目2番3号 シーバンスS館
問合せメール宛先 : kaigai_wholesale@smtpfc.jp







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