第13回 井上金属 株式会社

井上金属 株式会社 代表取締役社長 井上 英利 氏 代表取締役社長 井上 英利 氏

井上金属 株式会社

所在地

東京都新宿区左門町20番地

TEL

048-763-0025

FAX

03-3357-3703

担当者

春日部支店課長 小河 敦朗

事業内容

ステンレス、チタン、アルミニウムの材料販売及び加工

井上ブランドの構築を目指して

井上ブランドの構築。これが井上金属株式会社の目標である。
日本全国と中国の上海に拠点を有し、金属材料の販売から加工まで幅広く手がける井上金属株式会社はこの目標を達成するために、ITをどのように活用しているのだろうか。
この点について、同社代表取締役社長の井上英利氏に話を伺ってきた。

井上ブランドの構築

井上金属は井上現社長の父親である、井上次郎氏により、昭和29年に現在も事務所のある新宿区左門町で、商いを始めた。当時は社長以下社員1~2名という企業であったが、戦後の物資不足の時代で、金属、特に当時は新しい素材であったステンレスに目をつけ、厨房製品用等に、材料の販売を手がけた。その後、高度経済成長の流れとともに、井上金属は急成長を遂げ、現在では、日本全国に販売網を有する企業となったのである。

結果として、現在では、メーカーとの太いパイプを築き上げ、全国の販売網を生かして、一枚からオーダー、配送、加工が可能といった柔軟な販売体制で経営を行っている。

「今後の会社の方針としては、ステンレスの機能を売ってゆきたいと考えています。どういうことかと言うと、リサイクル性や、メンテナンスのしやすさ、環境にやさしい素材であるという、機能を前面に押し出した売り方です。」

一例として井上金属では、現在「バーチセル」という、ペーパーコア材を取り扱っている。この素材は、ステンレスやアルミ、鉄の板と組み合わせることによりペーパーの軽さや、断熱性などの機能を生かした新機能金属パネルとなる。井上金属は、このような複合機能を前面に出した素材に力を入れてゆくことで、従来の薄利多売のスタイルから、高付加価値をつけた形での、ステンレスの販売を行い、最終的には、井上ブランドを構築したいと考えている。

ITの活用

井上金属が、井上ブランドを目指す過程で、現在重点を置いているのが、ITの活用である。社外の調達サイトを利用した受注や、googleでのアドワーズ広告の掲載といったネット経由での広報、受注に力を注いでいる。ネットの利点として、行動範囲が広がることを、井上社長は挙げているが、一方で、問い合わせの種類も多様化するため、どんな問い合わせが来る可能性があるかを、事前に検討し、それに対応できるようにしておく必要があるという点も井上社長は指摘している。これを綿密に検討することで、小さなビジネスチャンスや、一見、自分の会社のビジネスと関係ないことでも、将来的にビジネスにつなげてゆくことができるというのだ。また動画を使って、自社の強みをより明確に理解してもらうことができるのではないかと考えている。

井上金属は、社内的なITの活用にも積極的である。情報企画部という部所を設置して、Webの製作、社内情報の整備などを行っている。社内の日報も電子化しており、これを公開することで、各地に広がる社員がその日は何をしたのかということが把握できる一方、営業同士の情報共有を可能にしている。営業のやり方や、成果を共有することで、全体的な底上げを図っているのである。これに伴うシステムはIBMのシステムを導入しており、情報企画部で、自社用に改良、メンテナンスを行っている。

井上金属 株式会社

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