第83回 株式会社 関プレス

株式会社関プレス 代表取締役社長 関 正克 氏 代表取締役社長 関 正克 氏

株式会社 関プレス

所在地

茨城県日立市千石町4-3-20

TEL

0294-36-0300

FAX

0294-34-5947

担当者

関 正克

事業内容

各種金型設計製作、プレス加工、溶接、部品組立加工

新事業「工業用ビデオスコープ」の輸入販売

進化する関プレスのビジネスプラン
そして、アジアへ!

事業基盤強化

株式会社関プレスは、自動車部品を中心に、次世代自動車部品(HEV・EV・Li電池含む)、各種金型設計製作・試作開発・プレス加工及び溶接、組立を行う金属プレスメーカーである。万単位の量産はもちろん、多品種少量生産の対応も積極的に受注しており、小ロット生産の単発プレス加工から、量産生産の順送プレス加工、トランスファー加工と、数量に応じた生産体制を構築し、取引先から“困った時の関プレス”と評価は高い。またプレス加工のみならず、溶接加工技術も自社で確立しており、電極の設計製作をはじめ、最新鋭溶接機の導入による新素材の溶接性改善・作業効率向上など、付加価値向上に努めている。さらに、プレス加工後の出荷検査に画像識別システムを設計導入し、品質確認の信頼性向上を目指している。

近年は、設計技術者の育成に力を入れ、本格的に新技術工法の開発を開始。すでに1つの新工法が大手メーカーに認められ、近い将来の量産実用化に向けて精度確立を進めている。従来のシェービング加工技術のさらなる進化と合わせ、関プレスにしかできない技術工法の構築を目指し、他社との差別化を図っている。また、ダイキャスト・機械加工品をプレスへ工法転換する技術提案も積極的に展開し、技術力の向上に励んでいる。

現在は、各取引先のグローバル展開に追随するために、2006年にベトナムのハノイ、2009年には台湾の桃園に事務所を構え、アジア圏への工場進出を視野に入れた調達・営業・海外ネットワークの構築を進めている。

アジア進出(ベトナム)

2006年のハノイ事務所の設置は、取引先のアジア海外拠点がタイ・中国であることによる。ベトナムはそれらの中間地点であり、今後アジア経済の中心として拡大が見込まれると判断、アジア展開の足掛かりとして進出した。

同時にアジア圏での調達を目指し、グローバル展開の盛んな台湾で業務提携先を探した。工業用内視鏡の台湾メーカーで、世界50ヵ国以上に年5万台を生産輸出している企業と出会い、2011年7月に日本国内の製造業へ販売を開始した。この工業用内視鏡は、関プレスの目玉商品となった。今までに取引がない分野の大手メーカーからも注文を受けるようになり、製造現場・品質確認用途として高い評価を得ている。最近は自社で治具を提案しこれとセットで納入するなど、本業の受注・販路開拓にも活きている。

2013年には、ベトナムの事務所を法人化して首都ハノイ近郊に生産拠点を構える予定だ。法人化にあたっては、関プレスと業務提携を実施している日本のプレス加工会社と、ベトナムの人材派遣会社とともに、3社でベトナムに合弁会社設立を計画している。それに向け、ベトナムのハノイ工業大学から実習生数名を日立市の本社へ受け入れて研修しており、現地工場開業の際のリーダーとして送り込む計画だ。さらにベトナムから技術者を採用し、金型技術の教育も計画している。そこで、台湾の工業用内視鏡メーカーからの部品加工の受注も検討中だ。

合弁先企業の香港・中国の拠点も活かし、互いに情報共有を図り、アジア4極(ベトナム・台湾・香港・中国)の事業基盤の構築・事業拡大に向けて連携を強化していく関プレスだ。

株式会社 関プレス

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